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2008年 09月 19日 ( 1 )

『昭和天皇・マッカーサー会見』

 敗戦後の日米関係を考える上で、豊下楢彦『昭和天皇・マッカーサー会見』(岩波書店)
は、必読書であろう。
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 私が特に興味深く感じたのは、「東京裁判」に対する昭和天皇のコメントだ。

 それを紹介する前に、「東京裁判」に対する私の考えを、まず述べたい。


 1905年の「日韓保護条約」、1910年の「日韓併合」、1930年代の「満州事変」
「満州国建国」という流れのもとで1937年の日中全面戦争が勃発。
 以上の流れは、まぎれもない、日本によるアジア侵略だ。
 
 そして1941年から始まる太平洋戦争は、先進植民地主義国家である
米英仏などに、後進植民地主義国家である日本が挑んだ戦争だ。
 
 その過程において日本は、「先進国」からぶん取った東南アジア・太平洋の
諸地域を支配し、少なくない被害を与えた。
 フィリピンなどにおける「慰安婦」動員は、その一例だ。

 日中戦争と太平洋戦争という二つの戦争において、労働力不足を補うという
名目で、多くの朝鮮人・中国人が強制的に動員された。
 そして、甘言にだまされて「慰安婦」として性的搾取を受け続けた女性たちもいた。

 1993年に、当時の政府官房長官だった河野洋平氏が「おわび」のことばを述べた
「河野談話」が、思い出される。
 昨日政界引退を表明した河野氏の「功績」として、「河野談話」は歴史に残るだろう。

  
  さて、以上の経緯を考慮すれば、日中戦争における南京大虐殺や重慶空爆、
 そして朝鮮人・中国人強制動員、「慰安婦」動員などについて、朝鮮人・中国人が
 日本の悪行を非難することは、当然だろう。
  日本政府の見解としては遅すぎたが、「河野談話」が出たとき、私は喜んだ。
  反対する人も多かったが、「アジア女性平和基金」に、私は小額ながら、
 気持ちを託した。


  しかし、米英仏に、日本の蛮行を裁く権利があったのだろうか。
  また、あるのだろうか。
  
  そんなもん、あるはずないやん。

  日本が敗退したあとのベトナムをまた支配しようとして、ベトナム人に敗れたフランス。
  太平洋の植民地やアルジェリアで核実験を続けていたフランス。

  フランスが敗退したあとのベトナムを支配しようともくろみ、傀儡政権を立てて、
「北ベトナム」に対する大量虐殺・枯葉剤散布などの蛮行を続け、結局は敗退した米国。

  インド人を奴隷のように扱い、「ブルックボンド」という紅茶の銘柄を
 「From England」と、いけしゃあしゃあと宣伝し続けた英国。


  暴力団同士の縄張り争いの勝者が敗者を裁いたのが「東京裁判」やろ?

  
  さて、この「東京裁判」について昭和天皇はマッカーサーに、
「謝意を表したいと思います」(119頁)と、なんと、感謝しているんやねぇ・・・・  
  
     
  
by kase551 | 2008-09-19 23:57 | | Trackback | Comments(4)