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2007年 09月 02日 ( 1 )

『はせがわくんきらいや』

  『はせがわくんきらいや』という絵本の題名は、
以前から知っていました。
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 森永ヒ素ミルク事件の被害者が作者であることも
どこかで読んで知っていましたが、買って読もうという
気にはなりませんでした。

 私は、長新太さん(『キャベツくん』がおすすめです)と
片山健さん(『タンゲくん』がおすすめです)の作品くらいしか
絵本を読まないので・・・・・

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 しかし、現在『西日本新聞』で連載している、長谷川集平さん
(『はせがわくんきらいや』の作者)のエッセイを読み、
これも何かの縁と思い、買って読んでみました。

 今まで読まなかったことが悔やまれる作品です。

 森永乳業を正面から糾弾するのではありませんが、
 「でも、あの子元気な方なの。もっとひどい人や死んだ人も
ぎょうさんおってんよ。」という部分の絵を見るだけで、
企業犯罪の非道さが伝わります。

 また、「これだけ私はつらかったんよ!」という「嘆き」ではなく、
周囲のこどもたちの目に自分はどう映っていたのかという描き方にも、
「これが20歳の青年の作品か!」と感嘆させられます。

 強いてイチャモンをつければ、「はせがわくんきらいや」と言いながら、
彼を背負い続けるともだちが、いかにも類型的な「ガキ大将」なのが、
鼻につきます。

 しかし、20歳でこれを描けるのは、天才としか言いようがありません。
 絵も、文章も。     
by kase551 | 2007-09-02 22:30 | | Trackback | Comments(2)