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「ナガサキ」を描いた力作

 広島の原爆被害を描いたマンガとしては、
『はだしのゲン』(中沢啓冶作)と、
『夕凪の街 桜の国』(こうの史代作)の
新旧二大傑作が、頭にうかぶ。

 しかし、長崎の原爆被害を描いたマンガを、
わたしは思い浮かべることができない。

 西岡由香『夏の残像 ナガサキの8月9日』(凱風社)
は、わたしが出会った初めての「ナガサキマンガ」だ。
「ナガサキ」を描いた力作_c0040369_22343252.jpg

 西岡氏の絵は、素人目にも上手いとは言えず、
話の展開もギクシャクしている。

 しかし、「原爆投下は必要だった」と主張する
米国人の葛藤を描いたり、在韓被爆者に対する
日本の若者の無知・無関心ぶりを描くなど、
『夏の残像』は、価値ある力作・意欲作だといえる。

 ちなみに西岡氏は、『週刊金曜日』において、
「さらん」という筆名で、4コママンガ「さらん日記」
を連載している。
by kase551 | 2008-04-14 22:36 | マンガ | Trackback | Comments(0)


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