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「市民社会」という理想

 稲垣久和著『国家・個人・宗教』(講談社現代新書)
 という本を買い、読み始めました。
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  関心のある部分を「つまみ読み」したところ、
 「官」と「民」に関する記述が印象に残りました。

  稲垣さんは、「民」を「市場がすべて」という概念と
 同一視することを批判し、次のように述べています。

  「まず『官』から『民』へと言ったときに、『民』を
  市場と同等と考えるべきではない。確かに『民』は
  官営企業ではなく民間企業、国営・自治体経営ではなく
  民営という市場的な意味もあるが、同時に『民』は
  非市場的なものや非営利的なものを指す、つまり金銭価値に
  換算されない生活現場の価値、そこに生きる『住民』『市民』
  という意味に解すほうがよいと考える。非営利組織(NPO)や
  非政府組織(NGO)の担い手、これも市民という言葉のニュアンスが
  持つ大きな側面なのである」(136-137頁)


  稲垣さんが「市民」「市民社会」に大きな期待をかけていることは、
 次の記述にも表れています。   

  「本書で市民社会と呼んでいるのはこの公共圏のことである。
  『甘え』を克服し、異質な他者を受け入れる寛容さをもった、
  『再生した自我』に基づく『自立した個人』によって担われる社会だ。
  『公共的関心事』をめぐって参加型、討議型の民主主義を実現しようと 
  する場所である」(147頁)

  
  2005年衆院選における自民党の圧勝や、大阪新世界の串カツ屋に列をつくる
 アホども(おっちゃんたちの憩いの場を奪っていることに無自覚なカスども)や、
 石原慎太郎を東京都知事に選ぶ東京都の多くの有権者たちなどを考えると、
 「自立した個人」が多数派になることは、きわめて難しいでしょうね。


 でも俺は、ミチコさんやマサコさんのような悲惨な「皇族」を無視して、皇族が「模範」として機能すべきとのたまう残酷・無責任な人よりも、「市民社会」という理想を目指して努力している、稲垣さんの方が好きやなぁ・・・・  


 
  
by kase551 | 2008-01-07 21:54 | | Trackback | Comments(0)
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