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「慰安婦問題」雑感

 従軍慰安婦問題について、米国議会が、
日本政府に対する謝罪要求を議決するかもしれません。

 今さらながら、日本が米国の属国であることを感じますね。

 私は、1993年に、河野洋平内閣官房長官(当時)が発表した談話、
すなわち、従軍慰安婦の募集・移送、慰安所の設置・運営に軍の関与が
あったことを日本政府が公式的に認め、「お詫びと反省の気持ちを表明」した、
いわゆる「河野談話」によって、日本政府としての謝罪は行われていると
考えます。

 「河野談話」の裏づけとなった、日本政府による被害者への
聞き取り調査が行われたとき、私は現場(韓国太平洋戦争犠牲者遺族会事務所)
におりました。
 聞き取りを終えた元慰安婦のKさんは、
「調査員たちは、私の話をきちんと聞いていたようだ」と、私に語りました。

 「河野談話」以外にも、1994年に村山富市首相(当時)が、
「戦後50年にむけて」発表した談話において、
「改めて、心からの深い反省とお詫びの気持ちを申し上げたい」
と謝罪しています。
   
 問題は、謝罪にともなう補償です。
 日本政府が被害者(元慰安婦)に個人補償をするのが当然だと私は考えます。
 「1965年の日韓条約で請求権はすべて消滅」したという主張には、無理があります。

 被害者が名乗り出ることもできずに解放後、50年近く生きてきたという
事情を考えれば、「シベリア抑留被害に関する個人の請求権は消滅していない」
という日本政府の立場からも、個人補償は当然おこなわれるべきです。

 
 ほんま、河野談話に基づいて、日本政府による個人補償が行われていれば、
慰安婦問題は、ここまでこじれることもなかったと思うのですが・・・・

 1995年、日本政府の支援による民間基金「女性のためのアジア平和国民基金」
(「女性基金」)が設立され、「女性基金」は翌96年、橋本龍太郎首相(当時)の
「お詫びの手紙」を添えた「償い金」を、元慰安婦被害者たちに支払うことを決定します。
 
 この「女性基金」は、個人補償を求める「日本の戦後責任をハッキリさせる会」
(「ハッキリ会」)などの市民団体と、あくまでも「日韓条約で補償は解決済み」と
いう立場を守ろうとする政府の妥協の上に成り立ったものでした。
 
 この基金については賛否両論ありますが、私としては、一定の評価をしております。
 「民間基金」であるために、政府の個人補償ではありません。
 これはこの基金の限界です。

 しかし「民間基金」であるために、これを受け取ったからといって、個人補償の請求を
やめる必要はまったくないわけです。
 そして、基金によせられた日本の庶民の気持ち(私もわずかですが参加しました)も、
決して小さくはないからです。

 「女性基金」に反対する韓国政府は、「基金封じ」のために、元慰安婦たちへの
生活支援金を、基金の「償い金」とほぼ同額支給することを決定します。
 これは結果的に、「女性基金」が韓国政府を動かして、元慰安婦たちへの
経済支援を行わせたのだといえるでしょう。

 私は、これも基金の「成果」だと考えます。
   
 「個人補償以外は認めない」という「原理原則」だけを叫んでいるあいだに、
被害者はどんどん年老いて亡くなっていくんですよねぇ・・・・

 「ハルモニを支える」方々は、「我こそ正義だ!」と、良い気分になれるのでしょうが・・・・

 日本政府が個人補償をきちんと行うという「完全な決着」が、もちろんベストでしょうが、
その可能性が希薄な場合、まずは「民間基金」で被害者を支援し、
「次は政府の個人補償だ」と、ほとんど実現不可能な「完全な決着」を目指していくべきではないでしょうか?

 こういう事情や、「ハッキリ会」などの地道な努力を知らず、
「女性基金つぶし」に奔走した日韓の一部団体や「識者」に対して、
私は言いようのない怒りと嫌悪を感じ続けております。
 現在に至るまで・・・。
 
 ある高名な日本の学者は、女性基金を「毒まんじゅう」に例えて
批判したらしいですが、ほんま、下品というか無知というか・・・・
 この方の学問的功績には素晴らしいものがあるのですが
(私も著書を持っています)、「慰安婦問題」に関する発言には、
あきれ果てています。
 
 本日(2007年2月20日)の『朝日新聞』にも、ご尊顔が出ていましたが、
どんどん人相が悪くなっていきますねぇ・・・・
    
 被害を受けた当事者の声に耳を傾けようとせず、
「妥協はゆるさない」「完全決着しかダメ」と、ご立派なことを
叫ぶ人たち・・・・

 「完全な決着」なんか、あるわけないやん?
 一部の「立派な学者さん」や「高潔な運動家」っちゅうのは、ほんまタチ悪い・・・


 関心のある方は、このサイト拙文をご覧ください。 
by kase551 | 2007-02-20 23:06 | 戦後処理 | Trackback(1) | Comments(0)
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