以前から気になっていた、本橋哲也さんの『ポストコロニアリズム』(岩波新書)を読みました。
コロニアリズム(植民地主義)を批判的に検証し、その足跡・傷跡を見つめるというのが、ポストコロニアリズムの要旨といえましょう。
この本は、侵略者・コロンブスの罪状から欧州・米国によるアラブ世界への侵略・偏見、
そして日本による沖縄・朝鮮半島へのコロニアリズム検証に至るまで、目配りが効いた労作です。
同書では触れられていませんでしたが、日本社会の在日コリアンに対する人権侵害の問題なども、ポストコロニアリズムが取り扱うべき課題ですね。
沖縄の米軍基地問題も・・・・
旧「満州」における、日本軍の毒ガス武器残留も・・・・
推薦すべき良書ですが、唯一残念だったのが、
「すべからく」という言葉の誤用です。
まあ、これは明日にしましょう。