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『同じ月を見ている』(ネタバレです)

 土田世紀というマンガ家の作品を、
ひさしぶりに読みました。

 『同じ月を見ている』(小学館)という作品です。
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 以前、『編集王』(同社刊)という作品を読んで、
思わず落涙してしまいましたが、今回も・・・・

 主人公であるドンちゃんの生き方は、
 三浦綾子さんの『塩狩峠』(新潮文庫)を
連想させます。

 土田さんは、「屈折して挫折した人間の再生」
を感動的に描くのが、実に上手いですね。

 すべてのことにおいて「自分を勘定に入れない」
ドンちゃんと、彼のおかげで再生する登場人物たち
の関係は、一種、宗教的です。

 そして、宮沢賢治の『雨ニモマケズ』の引用が
効果的で、これも泣かせます。

 私は、宮沢賢治を神格化する人が嫌いですが、
『同じ月を見ている』での引用には、「上手い!!」
と感嘆しました。
 落涙しながら・・・・・

 ここで終わればもっとよかったのにねぇ・・・

 「信念を貫いて生きてきた人間の足跡は・・・
俺たちの心から永遠に消すことはできない」という
セリフと、「見つけたね エミ」というラストで、ちょっと
しらけてしまいました。
それは、くどすぎるやろ?

 惜しいですねぇ・・・・
 単行本第7巻223頁以降は、私には蛇足すぎて・・・

 でもこの作品は、力作・傑作です。

 土田氏お得意の、芸能人似顔キャラもいいですね。
 「きたろう」「北野武」・・・・・
 
by kase551 | 2005-08-26 23:54 | マンガ | Trackback | Comments(0)
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