『紙の爆弾』(鹿砦社)という月刊誌に、
安部譲二氏が、「不良老人の言いっぱなし」という
エッセイを連載している。
7月号の「『地顔』に本性が現れる」に、
いたく同感する。
以下、安部氏の文章を引用する。
「ところで今、俺は参っている。テレビに出てくる
東電の社員が、いくら睨んでも地顔が見えてこないのだ。
四十がらみで白髪まじりの、眼鏡をかけた太目のオッサンで、
二ヶ月も経ってようやく福島第一原発の一号機がメルトダウンしていた
ことを認めた時のことだ。
日本中が放射能汚染に青くなっているのに、東電のこの男は、
まるで他人ごとのような口調で喋り続ける。(中略)
事態を隠しきれなくなって真実を公表するという時に、こうも
無表情でいられるものか?」
あ~、あの社員やなぁ!と、苦笑しながら即座に同感!
ホンマ、能面のような無表情な顔で、淡々としゃべるんよねぇ・・・
東電社長の顔のように、「オレも被害者なのに」という不満も
うかがえず、東電副社長の顔のように、「イヤだけど仕事だから
説明してやってるんだよ!」という傲慢さもうかがえず、
ただ事務的に、淡々と・・・
不気味です。