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先生のかばん

 1990年代半ばから懇意にさせていただいていた先生の墓参をする。
 昨年3月に急逝された先生の葬儀は、ごく近親者のみで行われたが、
8月に、友人・知人などが参加する「お別れの会」が開かれた。

 「お別れの会」に参加できなかった私にとって、今回の東京訪問の
主たる目的は、非礼をわびるとともに、先生の奥様にお目にかかるためのものだ。

 午前中、新宿御苑近くの寺に行き、午後、お宅にうかがう。

 「かばんをもらってほしい」と、身に余るお言葉をいただく。
 
 先生の遺品であるかばんは7つあり、すべていただきたい衝動にかられるが、
分をわきまえて、ひとつちょうだいする。
先生のかばん_c0040369_0151036.jpg

 質実で飾り気ないが、すっきりとしてセンスよく、
中にみっちりとつめこめる、まさに先生のお人柄の
ようなかばんだ。

 「あぁ、この取っ手を先生が握ってはったんやなぁ・・・」
 と思いながら持つと、なんとも言えない気分になる。

  先生から教わったことのいくぶんなりとも、若い世代に伝えていくことが、
 私のするべきことだと、あらためて実感する。  
  
by kase551 | 2009-03-12 23:50 | Trackback | Comments(0)


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