芸の力

 赤塚不二夫の葬儀におけるタモリの弔辞に対する、「現代の勧進帳か?」という指摘を目にした私は、
「うまいこと言うなぁ」と、感心した。

 源義経が登場する歌舞伎の演目として名高い
『勧進帳』において、兄・頼朝に追われて北へ
逃避行する義経一行は、山伏姿に「偽装」^^;
する。

 関所での追求を逃れるため、忠臣・弁慶は、
寺院再建のために募金活動を行っているという
趣旨の「勧進帳」を、読み上げる。
 しかし、これは白紙の巻物を手にした弁慶の
アドリブだった・・・

 私はこの歌舞伎を、テレビで一度見ただけだが、
手塚治虫のマンガ『弁慶』(講談社)で「勧進帳」
の名場面を何度も読み返し、感嘆している。

 手塚マンガでは、巻物は白紙ではなく「こづかい帳」
だった。
 「キャラメル○○円」などと書かれた巻物を広げて、
一世一代のアドリブを披露する弁慶の姿は、おかしくも
感動的で、手塚氏の力量を味わうには絶好の名場面でもある。 
 

 タモリの弔辞が「勧進帳か?」と言われるのは、テレビ画面に映った手元の紙が、
白紙のように見えていたためだ。
   
 昨日のネット記事で、それが白紙だったことを、タモリ本人が明らかにしたことを知った。
 
 「タモリなら、それくらいはできるだろうなぁ」と、
 さして驚きもしなかったが、「俺のマネージャーの名前が『トガシ』」
 という「オチ」には、感嘆した。

 
 弁慶の「アドリブ」や、それに続く「義経殴打」
(弁慶が、「お前のせいで疑われたのだ!」と、断腸の
思いで、関所通過のために義経を杖で叩きつける)を
見抜きながらも、一行を見逃し、後から酒を届けさせる
役人の名前が、富樫だ。
       
 
  私は歌舞伎における掛け声には(正確には、「には」ではなく「にも」)
 暗いが、ここで勝手に声を掛けておきたい。

 
  ハナモゲラ屋!!
     
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by kase551 | 2008-08-20 00:45 | 雑感 | Trackback | Comments(2)
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Commented by ゆら at 2008-08-20 22:17 x
勧進帳ってそういう内容なんだー。さすがかせたにさん、いろんなこと知ってるー(・∀・)
アドリブはないけど、状況的に似たのが忠臣蔵にもあるよねー。
どっかの藩のエライさんの名をかたってたら本人来ちゃってさ
「本物です」って白紙の紙見せたら相手が家紋で赤穂だって気付いて、自分が偽者だって言ってくれるとこね。

ワシも掛け声だけのっとこー(・∀・)
ぃよっ! 中洲産業大学! (大学が屋号のつもり)
Commented by kase551 at 2008-08-20 23:44
  ゆらさん、「忠臣蔵」のエピソード紹介、ありがとうございます。
 はじめて知った話なので、調べてみようと思います。^^
 
  そう、 「ハナモゲラ」か「中洲」か、私も掛け声をどちらにするか
迷っていましたので、実にありがたいフォローです。

  シェーシェーヌン コマスミサンクスアリゲートゥン


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