「NHKアーカイブス」で、向田邦子原作のドラマ
『父の詫び状』を観る。 原作とは異なる状況で「詫び状」は出されるが、 ドラマとしてはこのほうが良いと思う。 原作をお読みになった方はおわかりでしょうが、 あのエピソードは映像にしないほうがいいでしょう。^^; 就職した年の1985年に買った『父の詫び状』(文春文庫)を 引っぱりだして再読。 ![]() 今読み返すと、「あぁ、これは向田さんの『創作』やなぁ」 とおぼしき描写も多い。 でもそれは、「読者を楽しませたい」というサービス精神ゆえだろう。 「ウェイトレスや看護婦さんや、ユニフォームを着て働く 人を見るたびに、この下には、一人一人、どんなドラマを抱えているかも 知れないのだ。十把ひとからげに見てはいけない、と自分にいいきかせている」 (135頁)と殊更に述べる部分や、タクシー運転手に関する描写などの「上から目線」に、 「う~ん、ちょっとなぁ・・・」と首をかしげる点も、結構多い。 しかし、細やかな感性と、心地よい文章のリズム感。 そして、当時の生活文化に関する丁寧な描写。 『父の詫び状』と『枕草子』を同時に読める幸せを実感する。
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