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パロディマンガの大家・長谷邦夫

 『赤塚不二夫天才ニャロメ伝』(マガジンハウス)
 『漫画に愛を叫んだ男たち』(清流出版)
 など、赤塚不二夫のブレーンとしての体験を生かした
秀作を著した長谷邦夫氏は、日本におけるパロディマンガの
第一人者だ。
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 『ねじ式』『紅い花』『巨人の星』『ゲゲゲの鬼太郎』『おろち』
『銭ゲバ』『あしたのジョー』『ハレンチ学園』などの名作マンガを、
そして、秋竜山・高信太郎・滝田ゆう・谷岡ヤスジ・東海林さだお・
園山俊二・永島慎二・辰巳ヨシヒロたちの作品・絵柄を下敷きにして、
独自の世界を描く長谷ワールドは、ホンマにすばらしい!

 特に、直接交流のあったつげ義春氏の作品群、
『ねじ式』『紅い花』『ゲンセンカン主人』『峠の犬』をパロッた
『バカ式』『紅い花血』『寄らばヤルど』『峠のムジ鳥』は、
圧巻・・・

 長谷氏のパロディ作品のすばらしさのひとつは、
原典を読みこなした後、多様なマンガ家の絵を模写して、
作品に深みを加えていることだと、私は思う。

 たとえば、『寄らばヤルど』には砂川しげひさ・つげ義春・
谷岡ヤスジの三氏の絵柄が、『峠のムジ鳥』では、つげ義春・さいとうたかを・
谷岡ヤスジの三氏の絵柄が、有効に使われている。

 これはホンマにすごいよねぇ・・・・
by kase551 | 2008-05-11 23:58 | マンガ | Trackback | Comments(0)


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