「崇徳院」に泣かされる

瀬をはやみ 岩にせかるる 滝川の
 われても末に あはむとぞ思ふ

  これは、第75代天皇である崇徳天皇(崇徳院)
 が詠んだ和歌です。

 「小倉百人一首」に収録されています。

  「百人一首」には正月の歌留多取りというイメージしか 
 抱いていなかった私に、大きなインパクトを与えてくれたのが、
 落語でした。

  桂春蝶さんの「崇徳院」という落語を聴いたとき、
 「へぇ、和歌っておもろいなぁ」と感じました。

  上記の和歌をモチーフとして、内気な男女を再会させようと
 悪戦苦闘する従業員の姿によって笑わせながら、春蝶さんの「崇徳院」は、
 私に古典の魅力を垣間見させてくれたような気がします。

  そして、誰が演じたのかは覚えておりませんが、同じく
 「百人一首」に収録されている次の和歌(在原業平作)
 のパロディである「千早振る」を聴いたときも、同様でした。


  ちはやふる 神代も聞かず 龍田川
  からくれなゐに 水くくるとは
   
  
  「千早振る」は、元歌を完全にパロッていますが
 (おからをくれないから水をくぐる〔入水自殺する〕とか)、
 「崇徳院」は、元歌の設定に沿った落語です。

 
  現在NHKで放映中の『ちりとてちん』というドラマを
 今日見て、「崇徳院」の落語と和歌に、涙ボロボロでした。
  
  『ちりとてちん』の展開は現在、かつては上方落語の名人と言われ、
 今は酒びたりの落語家に心酔している二番弟子とその「二番弟子」を慕う少女が、
 一門の復活を目指してもがいているところです。

  今日の放映分では、自分の力量に絶望して落語界から去った
 「一番弟子」が、復帰を決意する場面が描かれました。

  「われても末に あはむとぞ思ふ」
  (別れても将来は 必ず会おうと思う)という和歌の結びが、
 「また、師匠や弟弟子たちと会おうと思う」という彼の思いに
 重ねられ・・・・・ 「とぞ思う」「とぞ思う」・・・
  
  まさか「崇徳院」で泣かされるとは、思ってもいませんでしたねぇ・・・
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by kase551 | 2007-11-09 23:57 | 雑感 | Trackback | Comments(3)
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Commented by ゆら at 2007-11-10 00:59 x
おーー、遂にかせたにさんも『ちりとてちん』のこと書いたーー!!!
このドラマ、いい物が好きな人に見てほしいなー。朝ドラなんて、と思ったら大間違いだよね、これだけは。
いやー、私の初めての朝ドラがこんなステキなドラマで良かったよ(>_<)

正直なところ、キヨミは最終話でも独身の方がいいような気がする。草々とは同志って間柄が1番合うと思うな。
どうなるんだろ。まだやっと1ヵ月なのに、内容ありすぎ。
Commented by 稲田 at 2007-11-10 12:25 x
星新一のドラマがあるようです。
NHK総合。 11月10日(土) 24:35-24:50
http://tv.starcat.co.jp/channel/tvprogram/0432200711102435.html
Commented by kase551 at 2007-11-11 00:42
>ゆらさん
 先月も『ちりとてちん』について書いていますので(http://kaseyan.exblog.jp/7136371)、ご笑覧ください。ゆらさんのコメントもありますので^^;
 「初めての朝ドラ」? まぁそういうことにしておきましょう。^^;
 どんど、いえいえ・・・・^^;

 >稲田さん
  情報ありがとうございます。
  このドラマは今週始めには新聞などで知っておりましたが、今日は朝からバタバタしていましたので、午前12時近くに帰宅して、稲田さんのコメントで「あ! そうやった」と思い出し、録画しております。
 ありがとうございました。
 



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