『はせがわくんきらいや』

  『はせがわくんきらいや』という絵本の題名は、
以前から知っていました。
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 森永ヒ素ミルク事件の被害者が作者であることも
どこかで読んで知っていましたが、買って読もうという
気にはなりませんでした。

 私は、長新太さん(『キャベツくん』がおすすめです)と
片山健さん(『タンゲくん』がおすすめです)の作品くらいしか
絵本を読まないので・・・・・

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 しかし、現在『西日本新聞』で連載している、長谷川集平さん
(『はせがわくんきらいや』の作者)のエッセイを読み、
これも何かの縁と思い、買って読んでみました。

 今まで読まなかったことが悔やまれる作品です。

 森永乳業を正面から糾弾するのではありませんが、
 「でも、あの子元気な方なの。もっとひどい人や死んだ人も
ぎょうさんおってんよ。」という部分の絵を見るだけで、
企業犯罪の非道さが伝わります。

 また、「これだけ私はつらかったんよ!」という「嘆き」ではなく、
周囲のこどもたちの目に自分はどう映っていたのかという描き方にも、
「これが20歳の青年の作品か!」と感嘆させられます。

 強いてイチャモンをつければ、「はせがわくんきらいや」と言いながら、
彼を背負い続けるともだちが、いかにも類型的な「ガキ大将」なのが、
鼻につきます。

 しかし、20歳でこれを描けるのは、天才としか言いようがありません。
 絵も、文章も。     
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by kase551 | 2007-09-02 22:30 | | Trackback | Comments(2)
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Commented by aufraeumen at 2010-06-24 16:55 x
かせたにさん、こんにちは。

なんか…私のこと鬱陶しい奴と思ってませんか?
違いますよ!
ただのストーカーですので勘弁して下さい、もう。

意味不明コメント、すみません。
いろいろと頷きつつ拝読していますが、片山健「タンゲくん」を見ては、もう黙っていられません。

私が息子に息子に読んできかせた絵本は百冊は下らないと思いますが、片山健と長新太こそ一番好きな作家です。

『タンゲくん』
障害者と暮らすことを描いたのか、それとも生育賛歌なのか、あるいはたんに「ともに生きること」への希望をうたったのか。
絵本で、あれを超える感動はまだありません。

おなかにタンゲくんを乗せている時の、彼女の表情が好きです。
あのコップの澄んだ緑色。
片山健の描く空の色、水の色は本当にいいですね。

『はせがわくん』も手にとってみます。
Commented by kase551 at 2010-06-24 23:17
『ゲンセンカン主人』『奥村さんのお茄子』『石の花』について語り合えるaufraeumenさんを、鬱陶しいなどとわたしが感じるはずないでしょ~が? 意味不明ですよ、ホンマに^^

 あ~、息子さんは幸せですねぇ。
 片山作品と長作品にどっぷりつかったこどもは、絶対に
△×△×(某政治家)のような人間にはならないと、断言できます。
 そして、親の本棚から借りて、小学高学年・中学生で『石の花』を読み、高校生で『奥村さんのお茄子』『ゲンセンカン主人』を読み・・・・
 なんという理想的な読書環境!!
 
 そう、『タンゲくん』における表情描写、ほんま、よろしおます。わたしは片山作品の「生命力」にひかれます。『どんどんどんどん』は、実は『タンゲくん』以上の再読率です。^^
 
 aufraeumenさんがおっしゃるように、片山氏が描く空の色・
水の色には躍動感と解放感があふれていて、好きです。 


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