雨の夜明け(大貫妙子)

 台風が、ようやく九州を抜けました。

 雨は降り続いていますが、明日は落ち着いた朝になりそうです。

 雨の夜明け・・・・

 といえば、大貫妙子さんの曲ですね。

 名盤『ロマンティック』(26年前なんですねぇ・・・)
に収録されているこの曲は、雨の夜に酒を飲みながら
聴けば、一層味わい深い・・・・
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 私は、「愛」ということばに違和感を抱き続けていますが、
大貫さんの歌における「愛」には、なぜか納得します。

 以前ここで紹介した、「あこがれ」
という曲もそうですね。
 
 これはなぜでしょうか?

 穏やかで、はかなげでありつつも、しっかりと発声された
(昨今の「女子アナ」のような喉を詰めた不自然な鼻声では
ない、優しい響きでありながら腹から出ている)大貫さんの
声の魅力が、まず第一に挙げられます。
 なんとも耳に快い・・・・

 次に、大貫さんの歌詞・曲作りの上手さですね。
 歌詞は、次の通りです。
  
 
 「雨の夜明け」 作詞:大貫妙子

 窓を濡らす 雨の夜明け 青いベッドに腰掛けて
 愛の手紙 火をともして 思い出だけ灰にする

 暗い瞳に あざやかに いつまでも
 愛が生きている 

 短すぎる 夏はどこへ  色の消えた街角に
 花を並べ 売る男と  足を止めて 買う女

 消えた 舗道で 待つ人がない今も
 愛が 生きている  

 いつまでも あざやかに
 愛が 生きている  
          
      

 「サビ」の冒頭、すなわち「暗い瞳に」では、
「くぅ~~~らぁい~~~ ひぃ~~~とぉ~みぃにぃ~~」
と、伸ばす部分(「~」)の音階は移動せず、歌詞がゆったりと流れます。

 しかし、「あざやかに いつまでも 愛が生きている」は、
半音使いまくりです。
 緩急の妙ですね。
 おそらくSMAPには歌えないでしょうね。

 そして、「愛が生きている」の部分を、一番(ワンコーラス)
では半音を駆使し、二番では半音をほとんど使わず、
最後では再び半音を多用して歌っています。

 ここまで意を尽くして「愛」を歌われると、
抵抗できませんね・・・・

   
 大貫さんの歌を、愛し続けます。
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by kase551 | 2006-09-17 23:58 | 音楽 | Trackback | Comments(2)
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Commented by Nob at 2007-12-13 13:04 x
こんにちわ~
さっそく、伺っちゃいました♪
私は大貫さんを聴き始めたのはここ数年なんですが、あの透明感があって淡々とした歌い方、大好きです。
確かに、発声はキッチリされていますよね。 詩がしっかりと伝わってきます。
それなのに、頑張っている感が出ないところはお見事だと思います。
可愛い曲も多く歌ってらっしゃいますが、私は、「黒のクレール」 「PATIO」 「愛の行方」 「幻惑」 あたりの雰囲気が好きです。
こちらのアルバムは、未聴なんですが、近々買ってしまいそうな気がします(笑)
Commented by kase551 at 2007-12-13 22:18
Nobさん、いらっしゃいませ。^^
 そう、「頑張っている感が出ないところ」が、いいんですねぇ。
 変にのどを詰めたり、裏声を乱用したり、自分の得意な声域では
不必要に声を張ったりする歌手とは、次元が違いますね。
 
 「黒のクレール」、私も大好きです。
 ♪いつまでもあざやかに♪(「愛の行方」)の世界も好きですが、
♪いつか風に朽ちてしまう♪ ♪幾度夏がゆきすぎても あなたは帰らない♪という「無常感」「せつなさ」も、なんともいえない味わいです。^^


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