ボクシング雑感

 昨日の、亀田興毅とファン・ランダエタの世界タイトルマッチは、
いろいろと考えさせられる一戦でした。
 
 1ラウンドに亀田選手が喫したダウンは、「あぁ~、食った!」
という感じでしたね。

 クリーンヒットされた顔が、90度近くゆがみ、マットで一回転した
亀田選手を見て、「あ~、これで決まりか・・・」と思いました。

 しかし、脇を締めてひたすら前進するスタイルの亀田選手は、
12ラウンドを戦い抜きました。
 これはたいしたものですね。
 プロ12戦目の19歳が・・・・

 「最後のゴングが鳴って、立っていられたら、俺がクズじゃないことを
証明できるんだ」というのは、30年前に公開された名画『ロッキー』の
セリフですが、亀田選手の根性・体力・素質が、充分にうかがえる試合
でした。

 中盤近くから、テレビの音声を消しました。
 日本のボクシングテレビ中継お得意の「絶叫アナウンス」
に耐えかねて・・・・・

 顔をかすっただけのパンチでも、日本人選手の攻撃なら、
「亀田の右~~っ!!!!」と絶叫し、外国人選手のヒットパンチには、
「ランダエタも左を返しています」と、そっけなく・・・・・

 ええかげんにしてくれや・・・
 うるさいんや・・・

 音を消すと、ランダエタ選手の力量が、よくわかりますね。
 がっちりガードしているように見える亀田選手のグローブを
かすめて、顔面に的確にパンチを当て続ける技術は、これまでの
亀田選手の対戦相手にはなかったものではないでしょうか。

 再度のダウン寸前まで追い詰められた亀田選手は、なりふりかまわぬ
クリンチで逃げ・・・・
 表情も、必死そのもの・・・
 

 12ラウンド終了後、
 「いや~、でも亀田、ようがんばったなぁ・・・・ ええ根性しとるで・・・」
と思っていたら、「新チャンピオン、亀田ぁ~!!」とのこと。

 「TBSと協栄ジムの共謀による審判買収」としか思えない判定でした。
 

 でも、どちらが「チャンピオン」かは、明らかですね。
 ランダエタ選手のコメントどおり・・・・
 
  リング上でも、リング外での振る舞いでも・・・・

  調印式で、亀田選手からキューピーの人形を贈られても平然としていた
 ランダエタ選手と、計量の際、その「返礼」としてランダエダ選手が差し出した
 紙おむつとおしゃぶりを叩き落として吼えまくる亀田・・・・

  まあ、選手本人はさておき、亀田選手の父親は、あの態度と物言いを、
 これからも続けるつもりなのでしょうかねぇ・・・
  40を越えた人間としては、あまりにも「みっともない」
 あのふるまいと言葉遣いを・・・・
  社会には自分と息子たちしか存在しないかのような、態度と言葉遣いは、  
 ちょっと痛々しいです。ええ歳した「大人」が、なさけない・・・・
  それを「親子の強い絆」と持ち上げる連中も・・・・

  リング上で涙を流す亀田親子をながめていると、
 失礼ながら、「悲劇の父子」ということばが浮かんできてしまいました。
 

   それはそれとして、『ロッキー』は、名作ですねぇ・・・・。
  30年前には見過ごしていた、この作品シリーズ
 における宗教メッセージ・エスニックメッセージが、
 今はくっきりと見えますね。

  イタリア系米国人たちの文化(宗教・人間関係)が
 濃厚に反映されている作品だと思います。

   出演者のシルベスター・スタローン、タリア・シャイア、
 バート・ヤングは、すべてイタリア系です。
   ちなみにタリア・シャイアさんは、『ゴッドファーザー』の
  名監督であるフランシス・フォード・コッポラ監督の
  妹です。
    『ゴッド・ファーザー』も、イタリア移民の濃厚な家族関係を
  描いている傑作でした。

  エスニック関係という視点で見ると、敵役のチャンピオンと
トレーナーがアフリカ系であり、それまで無視し続けてきた
ロッキーがタイトル挑戦者に決まったとたんに、協力を申し出る 
「利に敏い」老トレーナーがユダヤ系というのも、興味深い設定です。

  また、バート・ヤング(実に味のある俳優です)が演じる、身勝手でセコい
 酔いどれの「ダメ男」(主人公の友人で、のちに義兄になります)が、
 私には他人とは思えず・・・・  



   「カメダ」と「悲劇の父子」といえば、『砂の器』を思い出します。
  
  殺人事件の容疑者とおぼしき人物が、事件の直前に
 被害者と交した会話に出てきた「カメダ」という地名を
 手がかりに始まる、ベテラン刑事の粘り強い捜査・・・・

  そして、「カメダ」「ズーズー弁」というトリックの秀逸さ・・・
 
  松本清張さんの力量に、感服するのみです。  

  小説・映画ともに傑作ですが、数年前に放映されたドラマは
 ひどかったですね。
  「ハンセン病への偏見」という大きなテーマを、なぜ
 切り捨ててしまったのでしょうか?

  そういえば、これもTBSでした・・・・
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by kase551 | 2006-08-03 23:56 | スポーツ | Trackback | Comments(0)
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