『笑う大天使』

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 川原泉さんの『笑う大天使』が映画化されました。

 良い役者として好感を抱いている上野樹里さんが
主演ということもあり、期待していたのですが、今日の
『朝日新聞』夕刊を見て、「え~っ? そうやったん・・・」と、
少々失望しました。
 
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(『朝日新聞』2006年7月12日夕刊)

 私はこの作品を、白泉社の「花とゆめCOMICS」^^;
の全三巻を読んで、笑い、感嘆し、落涙したのですが、
映画化されたのは、その「笑い・感嘆・落涙」を与えてくれた
以外の部分らしいです。

 「超能力」「アクション」を強調ですか・・・
 CGを駆使して・・・・

 う~ん・・・
 私がCGを駆使できるなら、第三巻の白眉といえる
「オペラ座の怪人」を映画化しますね。 
 これほど完成度の高い作品は、珍しいのではないでしょうか。
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(川原泉『笑う大天使 3』白泉社、1989年、107頁)

 「少女漫画定番」の絵柄と、三頭身+「^^」「・ ・」目のギャグ絵柄を
駆使する画力もさることながら、「マイノリティへの共感」「信頼」「誠意」
「配慮」という、川原マンガの必須アイテムが詰まっています。
 
 あのクマのぬいぐるみをCGで描かずに、『笑う大天使』を映画化するとは、
なんとも惜しい・・・・
 
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  (同上書、114―115頁)

 第一巻のハイライトといえる、「アジのひらき」をカップラーメンに代えた
という点も、ちょっとねぇ・・・・
 
 映画を観にいくかどうか、思案中です。


 それはともかく、前述の、
 「少女漫画定番」の絵柄と、三頭身+「^^」「・ ・」目のギャグ絵柄を駆使する
という手法を川原泉さんは、みなもと太郎さんの作品から学んだのではないかと、
私は勝手に推測しております。
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(みなもと太郎『レ・ミゼラブル』潮出版社、1986年〔初版1974年〕、188頁)

 『笑う大天使』において、みなもと氏の「同志」である聖悠紀氏へのオマージュ
ともいえる描写(『超人ロック』のパロディ)が描かれていることからも、私の
「仮説」は、デタラメではないように思えるのですが・・・・

 そうそう、「デタラメ」といえば、川原マンガの定番である、「もぎゅもぎゅ」という
擬音を、「デタラメ」なマンガ家が借用していたのが、残念です・・・

 画も下手で、事実に反する「乗っ取り」などの悪質な民族差別デマを垂れ流し、
「文化」に対する理解もまったくない、あのようなマンガ家が、「もぎゅもぎゅ」を
借用するとは・・・・・ 
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by kase551 | 2006-07-12 23:58 | マンガ | Trackback | Comments(4)
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Commented by Morris. at 2006-07-13 05:49 x
何と「藁海蛙」が映画化ですか。それもアニメでなく実写とは!?!
かせたにさんのおっしゃる通り、アクション場面強調してというのでは期待薄ですね。
大島弓子作品の映画,ドラマ化もいくつか見ましたが、はっきり言って、やめておいて欲しかった(^^;)です。

上野樹里は全く知りませんが、たぶん、Morris.は劇場に足をはこぶことはないでしょう。
それより、朝日新聞の記事で川原泉の顔写真が出てることにびっくりしました。
Commented by kase551 at 2006-07-14 21:19
 「ワラ ウミ カエル」ですね。^^
 
 大島弓子さんの『秋日子かく語りき』をNHKがドラマ化したものを見たおぼえがありますが、なかなか面白かったと思います。
 Morris.さんはお気に召さなかったようですね。特に泉ピン子さんが・・・^^;

 顔写真、私も意外でした。
Commented by Morris. at 2006-07-15 00:34 x
「秋日子かく語りき」はNHKで「ちょっと待って神様」とかいうタイトルでドラマ化されました。主演の宮崎あおいは好きなタイプの女優でしたし、たしかになかなか良いドラマになってました。でも、Morris.のような大島弓子フリークからすると、タイトル変えるとはなにごとぢゃあ、です。
そしてご指摘の通り、Morris.にとって泉ピン子というのは、とりあえず目にしたくない存在です。
「藁 海 蛙(笑う見返る)」はMorris.日乘2001年1月
http://www.orcaland.gr.jp/~morris/nikki/0101dry.htm
の今月の標語でした(^^;)

川原泉の点眼、(^^;) (^o^) などが、みなもと太郎の作品から触発されたという「仮説」、そうかもしれないし、他にもいろいろあるかな、というところで半信半疑です。

吉美ちゃんが、かせたにさん、Morris.や他の関西のネット仲間と一緒に会いたいといってました。来阪の予定なんかありませんか?(突然DMモード(^^;)
Commented by kase551 at 2006-07-16 23:30
 このように、川原泉さんとみなもと太郎さんの絵をながめると、
両者ともに絵柄がすっきりして、きれいですね。
 
 不必要に描き込む○○さんなどよりも、はるかに「上手い」と思います。


 8月末に大阪に行きますが、所属する市民団体の研修ツアー
(1泊2日)なので、お目にかかることは無理でしょうね。

 10月ごろ、単独で関西に行くつもりですが、未定です。
 決まりましたら、またお知らせいたします。


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