みなもと太郎さんの『風雲児たち』の愛読者である私は、
勝海舟という人物に、関心をもっております。
崩壊寸前の江戸幕府から派遣されて米国を訪問し、
帰国後は、倒幕勢力の雄である西郷隆盛との
会談によって、江戸城の無血あけわたしを実現した
彼が晩年に語った『海舟座談』を、読んでみました。
明治新政府から排除された「不満士族」の
リーダーとして果てた西郷に対する、次のような
コメントが印象的です。
西郷のことは凡人にはわからないよ、
こっちは西郷をよく知っているよ、
あれは私学校の壮士と情死したのだよ。
また、大日本帝国憲法についての見解も、
的を射ています。
憲法などというのは、上の奴の圧制を抑えるために
下から言い出したものサ。
それを役人らが自分の都合に真似をしただけの事サ。
そうです。
憲法は、国家権力の暴走を抑えるためのブレーキなんですよね。
せやから本来、「国民の義務」なんかは、入れたらあかんのに・・・・