以前、歴史雑誌で「高畠華宵(たかばたけ かしょう)」
という画家の絵を、偶然目にしたことがあります。
1920年代に、雑誌の表紙や挿絵、広告画などで
活躍し、多くのファンを獲得したとのことです。
松本品子編『高畠華宵』(河出書房新社)という本を買いました。
怪しげな、うつろな視線がセクシーですね。
明らかに、こどもには刺激が強すぎます。
当時、『少女画報』や『少女の国』などの読者は、おそらく大きな衝撃を受けたことでしょう。
それにしても、美しい描線です。
原画で見れば、おそらく「!!!!」という感じでしょう。
呉智英さんが指摘しているように、『刑務所の中』(青林工藝社)の作者・花輪和一さんの
絵と共通するものがありますね。
(『刑務所の中』103頁より)
東京文京区の「弥生美術館」では、華宵の作品を常設展示しているとのことです。
今度東京に行くとき、ぜひ立ち寄ってみたいですね。